2020年3月19日木曜日

アートの森

こんにちは。担当の乃森です。
まずはこちらから。

==本日のりんご=======
・無袋ふじ
・シナノゴールド
=================

本日は青空が広がり気持ちよく晴れています。
気温もグングンと上がる予報でこの時期としてはかなり高くなりそうです。
それに合わせて花粉の飛散量も多くなりそうですが、
春を先取りの一日になりそうです。

さてみなさま、まずはこちらの一枚をご覧ください。



本日お店に並んでいる野菜を撮った一枚です。



ただのウドやアサツキではないか、とお感じでしょうか。
なにか心に触れたものはないでしょうか。

一旦通常に戻りましょう。

こちらは豆類や乾物類です。


お米は「雪若丸」が久しぶりに並びましたね。
遠くにりんごも見えています。



見えていたのはこちらです。
箱入りのりんごはわずかこれだけ。
もう3月も折り返しましたからどんどん数も減ってきています。



袋入りのりんごはたくさん並びました。
無袋ふじです。


シナノゴールドとわずかに西洋梨も並びます。


凍み餅や、



アップルパイも並んでいます。



こちらは入口で待ち構える引力カレーです。
先日少し数が減っていたと思ったのですが、また数が増えています。
自己複製能力でもあるのでしょうか。




ん?この画像・・・なんだか絵画調になっていますね。
なにか心を動かされたものはございますでしょうか。
この画像はカメラについている「ART」というモードで撮影したものです。
みなさま「ART」をお感じになったでしょうか。

最近は「アート」という言葉が巷に溢れかえっています。
どこもかしこもアートアートアート。
言ったもん勝ちのような様相も呈しておりますが、
果たしてアートとは一体なんなのでしょうか。
私はもう何十年とこの問題に夜も眠れず昼寝して頭を悩まされているのです。
うーむ。

「art」の語源はラテン語の「ars」です。
「アルス(ars)」とは自然物と対比される
人間による「技術」や「技」「仕事」といった意味合いです。
現在のアートという概念からは少し離れて聞こえますが、
なんとなく納得はできるでしょう。

アートとはなんでしょうか。
まるで落書きのような絵画に目を疑うような金銭的価値がついたり、
金銭的な価値のつかないものはそもそも芸術的価値を持たないとされることも。
「愛知トリエンナーレ問題」でもある通り、
人を不快にさせるものはアートではないのか。
政治的主張を孕んだ作品はアートと呼んではいけないのか。
遥か昔の古代人が「日常品」として作った土器はアートなのか。
ではマルセル・デュシャンが出品した「ただの便器」はアートではないのか。
ウォーホルがシルクスクリーンを用いて
大量に作り出したマリリン・モンローはアートではなくただの印刷物なのか。
はたまた江戸の庶民を魅了した浮世絵はアートなのか。

なにやらここりんごの森に不可思議なものが並んでいます。


この白い物体は一体なんでしょうか。
テーブル?ベンチ?踏み台?アスレチック遊具・・・ゴミ箱?
そもそもどこが上でどこが下なのでしょうか。
実はすべて横向きに並べられているのかもしれません。



私はこの白の物体の一群に『旅情』という名前をつけてみました。

もう一度見てみましょう。

『旅情』
なにか感じますでしょうか。
『旅情』です。

立ち止まって見てみてください。
『旅情』という作品です。

名前を付ける前と付けた後となにか違いはありますでしょうか。
「これはアートです」と言われたらなにか感じますでしょうか。

「うーん、訴えるものがあるな。」
「ただの白い箱ですね。」
「見ていて面白い。」
「何も感じないな。」

アートとは一体なんなのでしょうか。
こんな物体の出現に私は今日も夜も眠れず昼寝して
頭を悩ませることになりそうです。

お待ちしております。