2020年1月28日火曜日

雪の降らいない異常事態に産直のことを少し考える

こんにちは。本日の担当の乃森です。
まずはこちらから。

==本日のりんご==========
・無袋ふじ
・シナノゴールド
・はるか
・王林
・スリムレッド
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またどんよりとした空模様です。
関東甲信では大雪に、西日本では大雨に注意とのニュースが出ていましたが、
山形は雪から雨の予報。現在は雪も降っておりません。
このまま降らなそうな気もいたします。

では本日のお店様子、見てみましょう。
本日はかなり入荷が少なくなっております。
豆類に銀杏、乾物、クルミです。


ジャガイモ、長ネギも出ています。


キャベツ、アスパラ菜、小松菜です。
ハウスのロメインレタスも出ています。


うーむ、野菜類は少ないですね。
続いてりんごです。

バラ詰めの商品が並んでいます。


贈答用もわずかですが並んでいます。


袋詰めはそこそこの量が並びました。


黄色いりんごも。



西洋梨も少し混ざってますね。


記録的な雪不足と暖冬で野菜の価格などにも影響が出ているようです。
供給過多になり値崩れを起こしている野菜もあると聞きますし、
雪のないせいでダメになってしまったという野菜もあるようです。

自家消費が目的の野菜は市場の原理の影響を受けませんから、
豊作にしろ不作にしろ自然のなすがままです。
しかしひとつここに貨幣経済が絡むとそうはいっていられません。
不作となれば高騰し、豊作となれば値崩れを起こします。
自然という不安定な要素が組み込まれているのに、
結果はハッキリとした数字で示されてくる。
「食料の生産」という農業が資本経済に巻き込まれてしまったがために
こういった面倒な事態になってしまうわけです。

ここで産直を考えてみます。
産直も農産物と貨幣の等価交換という資本経済の一部ではありますが、
市場の原理からは少し離れた位置に存在しています。
きゅうりが足りない、白菜が多すぎる、といった全体的、巨視的なものには
ほとんど巻き込まれることはありません。
不作であればお店には並びませんし、豊作であれば多く並びます。
それでもほぼ同じ価格で毎年毎年お店に並びます。
「今野菜高いねぇ」という会話をしながら、
ペタリと食べきれないような大きな大根に
100円のバーコードを貼ったりする世界です。
単純な貨幣の等価交換ではないということです。
ある種の「贈与」というものが絡んだシステムが産直です。

「贈与」とはごく簡単にわかりやすく説明すると
「見返りを求めない利益供給」です。
つまり産直のシステムには生産者と消費者の間に、
貨幣に換算されない「贈り物」が付随しているということです。
「新鮮でおいしいものを食べてもらいたい」という気持ちが、
貨幣には換算されずに消費者に渡されます。


ほら、本日もお手頃価格で野菜が店内に並んでいます。

お待ちしております。