2021年3月11日木曜日

思い出した言葉

こんにちは。担当の乃森です。
まずはこちらから。

==本日のりんご=========
・無袋ふじ
・シナノゴールド
・スリムレッド
・ピンクレディー
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晴れの3月11日です。10年前は雪の金曜日。憶えている方も多いでしょう。
あれから10年が経ちました。
10年という節目を迎え、本日は様々な思いが巡る日になるでしょう。

ではお店の様子を見てみましょう。

りんごです。
無袋ふじとスリムレッド。


シナノゴールド。


ピンクレディー。


バラ詰めりんごは入荷が少ないです。時期が時期ですので、数は多くありません。


続いて野菜たちです。
プチヴェール、小松菜、アサツキが並んでいます。


ほうれん草、小松菜ですね。


アスパラ菜に青菜があります。
その間に何やらやたらに太いネギのようなものが・・・・。


太い。見るからに太い。
こちらは「リーキ」と呼ばれる西洋ネギです。


ヨーロッパ地中海沿岸の国で作られているネギで、
スープなど煮込んで使われることが多く、
火を通すと柔らかく甘くなるそうですよ。
ぶつ切りにしてソテーでも美味しそうです。
これでネギマの焼き鳥を作ってみたらどうでしょう。
ちょっとやってみたくなります。

そしてしばらくお休みをしておりました母ちゃん工房の「アップルパイ」。
昨日から製造、販売を再開いたしました。


お休み期間中は問い合わせもあり、
お待ちになっているみなさまには大変ご迷惑をお掛けいたしましたが、
今まで通り、水曜日、土曜日、日曜日と製造、販売を行ってまいります。
朝日町のお母さんたちが作るアップルパイ。ぜひどうぞ。

そして、冬季が終わりパウンドケーキとゆべしも再開しております。
こちらもよろしくお願いいたします。


さて、10年前の3月11日、みなさまはどこでどうお過ごしでしたでしょうか。
私は地上3階の小さなビルの中でパソコンとにらめっこしておりました。
地鳴りのような音が聞こえ始め、ドーンと一気に揺れ始めた時、
ただの地震の揺れではないと直感し、慌てて外に逃げ出すと、
聞こえてきたのは「ビルが鳴る音」でした。
ビルが音を立てるなんて誰が想像したでしょう。
ですが私が経験したことなどを遥かに凌ぐ壮絶な出来事が
太平洋沿岸で起こっていたことを私は後で知ることになります。
私の妻の思い出の地も巨大な波にさらわれました。

1年後の3月11日は日曜日でした。
私は妻とともに宮城県の沿岸を訪れました。
妻の思い出の地はすっかり姿を変え、
私がなんとか思い出せたのは沿岸にほど近い小さな橋でした。
ミニワゴンでサーフィンの準備をしていた人をふっと思い出しました。
あの日も誰かが波に乗っていたのでしょうか。
2時46分。
いつのまにか海近くに集まった多くの人たちが海に向かって静かに手を合わせます。
私も目をつむり手を合わせます。
自分の血の流れる音が聞こえてくるような、完全なる静寂の海。
波の音が聞こえていたのかさえ、よく覚えていません。
多くのものを飲み込んだ海は、それは静かな海でした。

10年が経ち、社会はどう変わったでしょうか。
それは私自身への問いでもあります。
生活環境も激変し、日々の生活に追われる毎日。
一年の内でどれだけあの日の出来事を思い出すことがあったでしょうか。
この10年で私はなにか変われたでしょうか。
10年、いや100年先の世界を考えることを教えてくれたあの出来事は、
何世代も後の私の子孫たちへどんな世界を残すことができるのかを
考えるきっかけでもあったはずです。
あの静寂の海を思い出すと、いつも私は自分を恥じるような気持ちになります。
お前はなにか変われたのかと。

「見たいと思う世界の変化に あなた自身がなりなさい」

10年目の今日。忘れていた言葉を思い出しました。

みなさまはどうお過ごしでしょうか。