2021年5月13日木曜日

こんにちは。担当の乃森です。

気持ちのいい晴れ日が続いています。少し汗ばむくらいの気温となりそうです。
近隣の田畑では果樹の農薬散布や田植えの準備など
冬で静かだった田畑に活気が生まれてきております。
人間も動物も草木も活動の時期になりました。

ではお店の様子を見てみましょう。
平日ということもあるでしょうか、
ここのところ山菜の入荷量が少なくなっております。

本日のワラビはこのくらいです。


まだまだ終わりではないと思いますが、週末に期待しましょう。

ではタケノコです。
細竹はこのくらいですね。昨年は溢れるほど出ていましたが、
今年はそれほど多くありません。





孟宗竹は大きなものがゴロゴロです。
汁物もいいですが、タケノコのソテーもいいですよ。
醤油とバターで焼いてみてください。


フキです。台からはみ出しそうな大きなものが並んでいます。
ほろ苦さが人気です。


ウドです。
香気が強く、山菜らしい野性味あふれる味わいがクセになります。


他の野菜たちは、
サニーレタス、ニラ、アスパラガス。


三つ葉にシイタケ、エシャロット。
シイタケも孟宗竹と同じように醤油とバターで焼いてどうぞ。


こちらにも山菜が並んでおりました。
タラの芽、アイコ、一度食べたらクセになるというシドケがひとつ、
それから、そこにおわしますのは「王」ではありませんか。


「山菜の王」と称されるシオデです。
「山のアスパラ」とも呼ばれ、アスパラに似た食感があります。


本日はわずか2袋のみですね。
栽培がなかかな難しい山菜と言われております。
そういったところも「山菜の王」と言われる所以かもしれません。

本日は王がおわしますので、王の御前では私も腰を低くして控えておらなければ。
ははぁ。と。
ちょっと待ってください。
シオデの他に、どこからか気品あふれる気配が漂ってきております。
なにかロイヤルな香りが・・・。

ああ、こちらにも王が!!


これは「山菜の王」と称されるタラの芽ではないですか。
なんとなくさらっと流しておりましたが、思い起こせばあなたも一国の王。
こちらの王にも低頭平身、かしこみかしこみ申す。
しかし「山菜」の国には何故王が二人も。
これはどう考えても国勢混乱の元凶ではないですか。

産直施設には様々な農産物が出てまいります。
どれも食べればおいしいのですが、「商売」という観点から見ると、
どれもこれも他との差別化を図り、そこを強調しなければ競争には勝てません。
特異となる点をお客様にアピールし、選んでいただく必要があります。

そこで登場するのが「王」です。
いるんです。「王」が。たくさん。

りんごにしてみれば、りんごの王様「ふじ」。
「王林」は「りんごの王」という意味で名づけられたりんごですので、
「王林」のりんごの王様と呼ばれることがあります。
梨で言えば「新高」、「二十世紀梨」や「幸水」を王様と呼ぶこともあるようです。
キノコの王様は「松茸」ですね。「ポルチーニ茸」も王様です。
「山菜の王」のように、品種にかかわらず
大きな枠で「王」と呼ばれるものもありますね。
「果物の王」は「ドリアン」ですし、
「野菜の王」は「モロヘイヤ」です。
本当に、困ってしまうくらい「王」がいるんです。
山菜にも王が二人いますし、どうしたらいいんでしょうか。

ただ、説明にはとても便利です。
「こちらは〇〇の王と呼ばれ・・・」と説明すれば、
「へぇー」という感じで、気分というか「雰囲気」が伝わります。
これだけで完了です。
「まあ、おいしいってことね」という印象付けになるわけですね。

なるほど。だからこんなにも「王」であふれているわけですか。
伝わりやすく簡単。
コマーシャル、マーケティングの一端が垣間見える話です。

とは言え、そんなに「王」がいても困りますから、
やはり数にも上限というものがあります。
そんな時はですね、便利な言葉があるんです。
「女王」。
「王様」枠がなくなったら「女王」枠がございます。
山形県の名産「ラ・フランス」は西洋梨の女王なんて呼ばれますしね。
なんなら「王子」や「王女」だって使おうと思えば使えます。

もうこの際、全部「王」でいいんじゃないでしょうか。

本日は山菜の王、野菜の王、おいしいものがたくさん並んでいます。
お待ちしております。